礼拝
友納靖史
常盤台バプテスト教会 2022.2.13 主日 「神と私の契約」友納靖史牧師 【ヘブライ人への手紙 13章20~21節】(新共同訳 新約P.419-420)
- 音声メッセージ
礼拝終了後掲載いたします。通信料が心配な方はこちらからご視聴ください。
- 礼拝プログラム
- 前奏 奏楽者
招詞 詩編146篇1~6節 司式者
祈祷 司式者
賛美 1番 聖なる 聖なる 聖なるかな 1、4節
聖書 ヘブライ人への手紙13章20~21節
特別賛美演奏 “イエスに勝る友”
宣教 スチュアードシップ礼拝「神と私の契約」 友納靖史牧師
祈祷
賛美 339番 教会の基 1、3、4節
献金感謝 司式者
祝祷
後奏 - 宣教概要
- 旧約時代、神より選ばれた民(当時はイスラエル人)は「契約の民」と呼ばれてきました。エデンの園より追放されたアダムとエバや、大洪水の裁きから助け出したノアと共に、神は特にアブラハムに対して明確な契約をします。「多くの国民の父」として子孫を増やす契約を交わした際、「だからあなたも、わたしの契約を守りなさい、あなたの後に続く子孫も・・・(創17:9)」と、人間の側からも神の祝福へ応答する契約が結ばれました。その後、神がダビデ王と交わした契約(サム下7:8-16)は、ダビデの子孫、救い主なる御子イエスによって、その契約が成就(完成)し、今日にも及んでいます。つまり神の御子が燔祭の小羊として血を流し、人間の罪を赦された十字架の出来事は、それに先立って弟子達と共に過越しの食事(主の晩餐)で交わされた主イエスとの契約が『新しい契約』となりました(ルカ22:20,ヘブ8:8)。こうして私たち一人一人も、聖霊の導きにより、イエスを主と信じる告白を自ら行い、バプテスマを受けたことこそが神の子とされ救われた、「神と私の契約」の証しとして主の晩餐を守ることが求められます。ヘブライ書には、主なる神がアブラハムに与えた祝福の約束(契約)が、イエスを救い主(大牧者)と信じる者には、同じように神の民(神の羊群)とされたと、宣言されます(ヘブ13:20-21)。
バプテスト教会は「新生者による契約共同体」だと称されます。なぜなら宗教改革後、多くのプロテスタント教会は国教会制と幼児洗礼を容認する教派が多い中で、バプテストの源流となった人々は、聖霊の働きによって悔い改め、自ら明確な信仰告白をし、水のバプテスマを受けた人々で構成される信仰共同体が真のキリスト教会だと信じ告白してきたからです。つまりバプテストのクリスチャンは、神の救いと恵みをただ一方的に受けて終わるのでなく、神の恵みに応答し、主なる神に仕えることを約束(契約)し、福音宣教の業を担い、全世界へと広がっていきました。ここにスチュワードシップ(自発的奉仕)の源流があり、神と交わした契約(信仰告白とバプテスマ)を忘れず、それぞれの与えられた時間と託されたタラント(賜物・財産)を主と教会に奉げて歩むことを喜ぶ群れ(教会)を、主は祝福されるのです(コリ二9:6-8)。
通常の主の晩餐式が行えなくなった今、「教会の約束(契約)Church Covenant」を告白することの意味を再確認する時が来ています。実はバプテストの群れは歴史の中で、「神と私の契約」を確認するため、「教会の約束」をその都度告白し、神の救いと恵みに相応しく応答し歩んでいるかを確認するバロメーターとしてきました。常盤台教会の「教会の約束」(4面参照)は、1833年に米国ニューハンプシャー・バプテスト会議での「教会契約」を1853年にJ.ニュートン・ブラウンが改定した告白が基となっています。本来バプテストはその教会に集う群れが聖書信仰に基づいて告白する文を独自に作成してきました(連盟の文章と常盤台とが一部違うのはそのため)。新型コロナ危機を経て、変わらぬ福音に基づき、しかしこの時代に相応しい言葉を聖霊の導きによって選び直し、自ら喜んで「アーメン」と告白して生きる群れとされるチャンスを頂いているのではないでしょうか。常盤台教会の「信仰告白」と共に「教会の約束」を喜び生きることこそ、主より託された真のスチュワードシップだと主も喜ばれるに違いありません。
神はアブラハムを『友』と呼び(ヤコブ2:23)、更に主イエスは「わたしの命じることを行うならば、あなたがたはわたしの友である。もはや、わたしはあなたがたを僕とは呼ばない。…わたしはあなたがたを友と呼ぶ」(ヨハネ15:14-15)と言われました。
「主よ、あなたのこの深い愛に基づく『新しい契約』に私たちも精一杯、応答する群れとして導いてください。アーメン」。